株式譲渡制限規定の定款変更の必要性

ブログ更新がかなり空いてしまいました。

京都はまだまだ肌寒いですが、少し春の気配を感じる

今日この頃です。

 

 

非公開会社で取締役会設置会社の定めを廃止する定款

変更決議を行った場合、譲渡制限株式の承認機関が取締

役会となっているため、株式の譲渡制限の定めも併せて変更

決議を行い登記するのが一般的です。

 

実務家もよく参考にしていると思われる商業登記ハンドブック第3版

(松井信憲著;商事法務)375項では、譲渡制限規定の文言の変更

登記を看過した場合に、却下事由となるかについては「微妙な問題」

としています。

 

ちなみにこの本にも記されておりますが、現在の登記実務では却下されな

いことになっています。

(と言っても、私の経験上併せて登記をしなかったことはないのですが…)

 

非公開者会社が解散する場面でも、同じような問題が出てきます

が、前出の商業登記ハンドブック510項では、解散時に併せて

変更決議を行うべきとされております。

(ただ私は、解散時に譲渡制限の定めの定款変更決議まで要請してお

りません)

 

取締役会廃止や解散の局面で、取締役会という機関を喪失したことに

起因して、譲渡制限規定の定めを変更決議しなかった場合、譲渡制限

株式の承認機関はどこになるか。

 

シンプルに会社法139条1項の本文に従い株主総会になるのでは

ないかと考えています。

登記の健全たる公示性に重きを置くのであれば、譲渡制限規定の

定めの登記変更をセットでやる必然性が生まれるのも理解は出来ます

が、登記記録上、「取締役会を置かない」と「譲渡制限規定の承認機関は

取締役会」という矛盾があったとしても、会社法の条文趣旨からみれば

おのずと判断がつくので、敢えて変更登記を強制することに少し違和感が

あります。

 

ただ、繰り返しになりますが、私は小心者なので敢えて譲渡制限規定の定め

の変更をせずに、登記に及んだことはありません。

 

となると、譲渡制限規定の定めとして「~当会社の承認を要する」とするの

が一番問題がないのかもしれません。

 

 

           司法書士法人高山事務所 司法書士梶原貴志

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